まだまだ寒い日が続きます。日本海側の天気が不安定で、なかなか魚釣りに行けません。新型コロナ感染者数もなんだか高止まり傾向です。
北京五輪が終わりました。最終日に女子カーリングの決勝戦がありましたが、惜しくも敗退して銀メダルでした。
でもすごかったですね。予選リーグ敗退の危機だったのに、まさかの展開で転がり込んできた決勝トーナメントの切符。
そして準決勝で世界選手権2連覇中の強豪スイスに(まさかの)勝利!まさに大金星でした。
流石に世界の壁は厚く、決勝戦の前半をテレビ観戦しましたが、英国の方が冷静で格上って感じでした。でもいいんです。ロコ・ソラーレのメンバーは最後までお茶の間に明るい笑顔と爽やかな涙を提供してくれましたから。
日本カーリングの歴史がまた一つ塗り替えられました。金メダルは次回に持ち越しですね。「そだねー」
私が一番涙したのは女子パシュートの決勝戦です。
金メダル直前、まさかの最終コーナーで高木姉が転倒。惜しくも銀メダルとなりました。日本中の「あーあ」って落胆の声が彼女の耳に届いたと思ったのか、やはり表彰台でも大号泣。でも素敵じゃないですか。これこそ団体競技の醍醐味。そして素晴らしいスポーツマンシップ。その後妹の高木美帆選手が見事個人種目で金メダルを獲得しましたから。菜那お姉ちゃんも他の選手たちも堂々と笑顔で日本に帰ってきてくださいね。感動をありがとうございました。
今回はちょっと真面目なお話を。選挙に関するお話です。長くて固い話になると思うので、興味のない方はスルーしてください。
数日前の毎日新聞朝刊1面にとても興味深い記事が掲載されていました。
毎日新聞では時々池上彰さんと「時の人」が対談を行う記事が出ますが、今回の話し相手は「NO YOUTH NO JAPAN」という若者団体の代表の方でした。
直訳すると「若い世代なくして日本はない」という意味になります。今回の対談内容は若者世代の政治離れ、無関心が大きなテーマでした。まだ若い彼女が代表の一人ですが、日本の若者世代の政治無関心、選挙投票率の低さを大いに憂いているという内容の記事でした。
自分は20歳になって選挙権を獲得してからこれまで一度も選挙の投票をサボったことはありません。日本国民としての権利を行使しているだけで、当たり前のことです。
しかし最近の選挙全般の投票率の低さに愕然とします。
日本の総理大臣を決めるくらい大きな衆議院選挙の投票率を見てみると、徐々に下がってきているのがよくわかります。なんとか5割キープって感じです。
で、前回の衆議院選挙の投票率最低の県は、我が山口県でした。山口県って選挙投票率が極めて低いことで有名な県です。こんなことで有名になりたくないのに。
しかし、このデータだけを見て、山口県民が悪いって話に直結するのは少々乱暴なお話です。
まずは山口県の各選挙区で選ばれた衆議院議員のメンバーを。
4人とも有名人です。1区の高村さんは元高村正彦副総裁の息子さんで、お父さんが有名人でした。2区には現職防衛大臣の岸信夫氏(安倍晋三元首相の実弟)、我が山陽小野田市が属している3区には今回参議院から鞍替え選挙で当選した林芳正現職外務大臣、そして4区には超有名な安倍晋三元総理が陣取ってます。
見ての通り、他県とは比較にならないくらいの強力な自民党メンバーで盤石な体制をひいております。
しかしそれを反対からの視点で眺めてみると、とても野党の対抗馬が勝てるような選挙区ではありません。野党候補にはちょっと失礼ですが、まさに出来レース。結果ありきの選挙戦で面白みがありません。民主党が政権を奪取した時も山口の衆議院選挙はほぼ無風状態でどんでん返しはありませんでした。
山口県の衆議院選挙が始まっても大きな盛り上がりに欠けるため、肝心の山口県民の興味が薄れてしまい、投票所から足が遠のく。これこそが投票率の低さの原因だと思っています。
前回の選挙で盛り上がったのは、選挙前の3区代表争いでした。この説明は以前のブログで散々紹介したので割愛させていただきます。
結局山口自民党県連の強い力が働き、二階派の重鎮だった河村建夫さんは政界引退を余儀なくされ、比例代表で出馬した河村さんの息子さんはなぜか比例代表北関東ブロックに飛ばされ、まさかの次点で敗北。いずれ10増10減の煽りで選挙区が4つから3つに減らされる可能性が高い山口県。河村家を山口から追い出すには絶好のチャンスだったと思います。裏で安倍さんが暗躍していた話はちょっと有名です。
それでは4人の重鎮がドンと構えている選挙区の区割りはどうなるでしょうか?
左のA案であれば林さんと高村さんが対決し、B案では安倍さんと林さんが対決する構図となります。各市町村の人口の増減によってこの区分けが決まるそうですが、まだ微妙な状況です。
ただ、人口が少ないから議員数を減らしますっていう単純なアダムス方式を採用されると、自分が大嫌いな東京中心思考がさらに強固なものになり、地方の衰退が加速していくのが目に見えています。田舎でも有力議員がいてくれるからこそ多少なりとも恩恵があるというものです。
ちょっと古いお話を。
もともと安倍家と林家はバチバチのライバルでした。安倍晋太郎さんも林義郎さんもかなりの有力議員でした。林義郎さんの地盤は下関であり、安倍晋太郎さんの地盤は豊北でした。今では安倍派がかなり強い力を持っていますが、もともと下関は林派が多かった場所です。
しかし今回の息子さんの鞍替え選挙では、あえて住民票を下関市から宇部市に異動させた林芳正さん。
強力ライバルが下関を離れて一番ホッとしたのは安倍晋三さんでしょう。
しかし次の選挙ではもしかしたら二人の直接対決って話が出てくるかもしれません。最終的には誰を公認するかって話になるため、選挙戦で戦うのではなく、自民党公認をどちらが取るのかという争いです。
私はいつも中立の立場でお話ししているつもりなので、どちらの肩を持つこともしません。ただ、安倍さんは2度も総理をしており、2度とも体調不良で辞めたにも関わらず、まだ裏で暗躍している姿をみると気分が悪くなります。細田派を引き継ぎ安倍派となり、しかも自民党内で最大派閥になってさらに力を得てしまった元総理。最近テレビで安倍さんの顔をみると悪人ヅラにしか見えません。
あ、これはあくまで個人的な感想です。支持している方には申し訳ないです。
次に年代別の投票率を見てみましょう。
ちょっと古いデータになりますが、この表を見ると一目瞭然、年代が若いほど投票率が極端に下がっているのがわかります。
少子化が進んでおり、明らかに60歳以上とそれ以下の人口割合が違うことも相まって、若者票をアテにしても大した力にならないことがわかると思います。投票率が高く、世代人数が多い高齢者にいい顔する方が当選する確率が上がります。だからいつも政治家は若者政策に力を入れず、高齢者向きの政治に邁進するわけです。
では若者がいけないんでしょうか?
それは違うと思います。よく大学生に講義に行きますが、ちょうどその時選挙戦があり、「選挙に行かないの?」って学生に聞いても「どうせ自分が投票したって世の中変わらないもん!」って返事が返ってきました。そうです。問題の根幹はそこにあります。
若者世代が政治に全く無関心なわけではありません。ただ自分達に世の中を変える力を持してくれないって諦めているからこんな事態に陥っているのだと思います。
少子化が加速している日本。政治家が口癖のように「少子化対策」って騒いでいるけど、誰も有効な政策を提案してきません。日本の合計特殊出生率がどんどん下がっており、現在は1.34です。これは夫婦の間に平均一人ちょっとしか子どもがいないという数値です。
人口を増やすにはこの合計特殊出生率を2以上にしないといけません。日本も低いけどお隣韓国はなんと1.0を下回っています。
今、経済状況が上向きの中国やインドの最大の武器はなんでしょう。それは「国民人口」です。まだGDP世界第3位になんとか止まっている日本ですが、高度経済成長期にはベビーブームもあり3.0を超えていた時代もあります。「人口が多い=働き手が多い」という簡単な構図です。実際はそれだけではないんですけど、人口の多い国はそれだけでもちょっと有利です。
実は他の先進国でも同様な事態に陥っています。世界幸福度ランキング1位のフィンランドでさえ日本並みに低いです。今朝の朝刊に書いてましたが、「男女平等が進んだからといって人口増加につながるとは限らない」「子どもを産まない権利も尊重すべき」と記載されていました。
ちなみに我が日本は幸福度ランキング62位です。
話は長くなりますが、お次は山口県の知事選に目を向けてみましょう。
ちょっと前に終わった山口県知事選。与党から推薦を受けた現職候補が大差をつけて勝利しましたが、なんと知事選の投票率は34.91%でした。
県民の1/3しか投票所に行っていないということになります。
知事選が終わり、村岡知事の継続が決まりました。県民の支持を得た村岡知事がちょっと大胆なことをやってくれました。
岩国米軍基地から持ち込まれたオミクロン株の大流行により、全国に先駆けて施行された「マンボウ」こと「まん延防止等重点措置」の解除を決定しました。実はまだ山口県のコロナ感染者数の減り方は沖縄に比べて緩徐だし、自分のクリニックでも陽性者がかなり多く出ています。そんな時期にも関わらず解除要請した知事の英断。ま、冷静に考えると今の感染の主戦場は幼稚園や保育園、高齢者施設であり、飲食店がらみのクラスター発生ってほとんど起きていません。これは全国でも同じです。ただ飲食店を引き締めるだけのマンボウなら効果薄って思ったんでしょう。でも高齢者がまだ猛反対するであろう解除要請を出した知事。ま、これも選挙戦が終わっているからこそできることだと思います。
相変わらず顔色伺いばっかりでろくに記者会見もできない今のアホ首相。
だって今年の夏には参議院選挙が控えていますもんね。この選挙で大敗すれば自分の総理の座が奪われてしまいます。これまで何度も総裁選に出馬して、ようやく今の地位を手に入れた彼。世の中ではコロナ感染を二類から五類にしませんか?って議論になっていますが、選挙が終わるまで、彼なら絶対に変更することはないって思っています。聞くだけ聞いて動けない凡人ですから。
少し話題を変えましょう。
山口県も少子化対策に力を入れているそうですが、これを日本全体の問題として捉えてみると、どうすれば少子化が改善されるのか、考えてみてください。答えは簡単だと思っています。
若者世代、子育て世代に公的資金を大量に注ぎ込むこと!これに尽きると思います。
自分もまだ3人の子どもを育てている子育て世代です。やはり子育てにはお金がかかります。日々の生活はもちろんですが、塾に行かせたり、習い事をさせたり、いろいろ費用がかかります。でもそれって我が子たちが将来立派な大人になってほしいって心から思う、親としての「当たり前のつとめ」です。そして今の子ども達が日本の未来を発展させる力を担っていくわけです。
経済状況のあまり良くない現在の日本。さらに追い討ちをかけたコロナ騒動。いっそう子どもを作りたいって人が増えたと思います。もっと日本が「子育てしやすい国」に変貌することを願っております。
長々と書きましたが、冒頭に述べた話に戻ります。
この若者グループが立ち上がり、若者の選挙への関心を高めようと、さまざまな努力をしております。
まずは自分の清き一票から。
当たり前のことですが、とりあえず微々たる力にしかならないと思いますが、我々の権利として政治参加してみませんか?まずは投票所に行くことから始め、もし自分の意中の候補がいないなら白票で出してもいいし。
でも投票所に行かないって行為も一つの意思表示ですから、強要なんて絶対にできません。何度も言いますが、自分はいつでも中立の立場でいたいって思ってますから(正直左右どちらに傾いているか、自分でもよく自分自身のことを理解しておりません)。
かつてモーニング娘。の「ピース」って曲の歌詞に「選挙の日は家族で外食するんだ」って内容がありました。
他の国みたいに、選挙戦をちょっとしたイベントや楽しいお祭りのように見立て、我々が勝手に盛り上がればいいんじゃないですか?
ということで、前回の衆議院選挙の後、投票所前の公園に家族全員で行って朝ごはんを食べたり遊んだりしました。
ちなみに我が家では絶対に子ども達を投票所に連れていって、投票する姿を見せています。子ども達も毎回「パパ、誰に投票したの?」って空気を読まない発言をし、私も「秘密♡」って返事します。
日本の総理大臣もアメリカや韓国のように国民が直接投票して選出すればもっと盛り上がるんじゃないでしょうか?
アメリカ大統領選なんて世界規模で盛り上がりますもんね。でも国民が直接選ぶと、その人が過剰な権力を持ってしまいそうな危険性も発生します。実際に韓国やアメリカの大統領には日本では考えられないくらいの力を持たせていますからね。
今の日本のスタイルもいいところはありそうですが、国民の意思を完全に反映できない負の側面もあります。
なんだか熱く語ってしまいましたが、言いたいことは一つだけです。
みんな、元気に笑顔で投票所に行こうぜ!日本を明るい国にしようぜ!
(変なオチでした)
追伸:ウクライナの親ロシア派支配地域が勝手に独立を宣言し、そしてロシア軍が「平和維持軍」と称して部隊を送り込もうとしております。
これまで散々西側諸国にボロクソにされたロシア。アメリカの力が衰えた隙に領土拡大を企てるアホ大統領。クリミア半島を強引に奪った時と全く同じ手法です。
西欧諸国はもちろんですが、日本だってこんなこと認めることはできないと思います。どこまで経済制裁の効果があるかわかりませんが、戦争をちらつかせて瀬戸際外交を繰り返すロシア。それに似ている中国。どちらとも国がさっさと滅びてくれることを切に思います。