徒然草

人気曲が奏でるアンチテーゼ

だんだん春めいてきました。花粉は飛ぶし、PM2.5や黄砂の飛来もあります。温度差アレルギーの私は辛い日々を送っています。このコロナ禍で、ちょっとだけでも咳をすると白い目で見られるご時世。やはり春は嫌いです。

待ちに待ったプロ野球の開幕が近づき、オープン戦も活発になってきました。そろそろ主力級が出てきており、1軍に残るためのサバイバルレースが繰り広げられています。

今年の巨人の話題人物はやはりこの人でしょう。202cmの巨体なのに軽やかに動ける秋広選手。すでに3割越えの打率を残しております。このまま開幕スタメンなら王貞治さん以来とのこと。

ま、焦らずにじっくり2軍で体を作ってからでも間に合います。怪我しそうな体型だし。

いずれにせよ、秋広選手の将来が楽しみです!

開幕直前になって、同じセ・リーグのチーム間でトレードがあったのも驚きです。

アメリカのプロスポーツ界では当たり前のように行われているトレードですが、こんなことしていかないとプロ野球界の活性化につながりません。もっともっと移籍やトレードに関して寛容なチームが増えるといいですね。さすがはアメリカナイズされた原監督!って感じです。

 

今回は久しぶりの音楽談義。かなりの長文になります。興味のない方はスルーしてください。

小学3年生の長男が、最近やたらと邦楽ポップスにハマっています。きっかけは鬼滅の刃の主題歌だったLiSAさんの「紅蓮花」をエレクトーンで練習してからだと思います。

テレビを観ることも大好きなのでCMソングを聴いて「これなんて曲なの?」ってよく質問されます。最近の音楽事情に詳しくない私と妻ですが、息子の質問に答えるべく、必死に勉強しております。

音楽にハマることはいいことです。ゲームにハマるより健全な気がするし。

鬼滅の刃に遅ばせながらハマっている息子ですが、まだ劇場公開中の「無限列車編」を観に行っていません。

話はすでに漫画本を読破した私も詳しく知っていますが、この映画の主題歌に採用されたのがLiSAさんの「炎(ほむら)」と言う壮大なバラード曲です。この映画の準主人公である煉獄さんが「炎の呼吸」の使い手であることからこの曲が選ばれたのかもしれないし、煉獄さんをイメージしてLisaさんが作詞・作曲したのかもしれません。

少々ネタバレになりますが、煉獄さんがこの映画の中で「上弦の参・猗窩座」の手によって命を奪われてしまいます。この悲しきラストシーンにバラード曲「炎」がベストマッチ!おそらく劇場で観たら息子以上に私が号泣してしまうそうです。素晴らしい選曲&センスだと思います。

最近息子がハマっているのが、この「Official髭男dism」です。最初は全然この名前を読むことが出来ませんでした。

テレビやCMなんかでよく耳にする曲が多いし、紅白歌合戦にも出場したことがあるためその存在は知っていました。

それにしてもなんてダサい名前なんでしょう。もう少しまともな名前は付けられなかったんでしょうか?センスのかけらも微塵も感じません。

彼らは「ヒゲダン」って呼ばれているそうですが、これにも違和感ありありです。

我々世代で「ヒゲダン」と言えば、芸人「髭男爵」のことを指します。多分皆そうです。

「ルネっサーンス!」とか「ヒグチカッター!」で有名な髭男爵です。しかしこの髭男爵をテレビで観ることはほぼなくなりました。ということは「ヒゲダン」=「Official髭男dism」となってしまいました。悲しき事態です。

そう言えば、私も音楽に興味を持ち始めたのは小学校2、3年生の頃だったと思います。当時はまだCDが普及しておらず、当時大好きだったチェッカーズのシングルをレコードで買っていた思い出があります。

歌番組を観て一生懸命ダンスを覚えていた懐かしき時代です。

そして今回の確信テーマである、Adoさんの「うっせぇわ」という曲について考えてみようと思います。

息子がこの曲のサビを口ずさんだ時、私に衝撃が走りました。

「ひょっとして息子が早めの反抗期突入か?」と。

なかなか衝撃的な曲と歌詞。これがちょっと前から小学生たちの中で流行しているそうな。

歌詞の一部を見てみましょう。

「ちっちゃな頃から優等生 気づいたら大人になっていた ナイフのような思考回路 持ち合わせるわけもなく」

明らかに世の中に対する不満をぶちまけるような内容ですが、自分たちの時代とは真逆の発想だということに気付かされます。

単なる歌詞の言葉づらだけ聞いてしまうと、「君たちはなんてこと言ってるのだ!許せん!」となりますが、現代社会に喝を入れたいという願望にも聞こえます。なんせこの曲の作詞作曲は現役女子高校生ですから。

とある某有名大学教授が同じようなことを語っていました。やはり中年世代には衝撃的に写ってしまいます。

で、先程抜粋した歌詞は、私たちの時代では「ちっちゃな頃から悪ガキで 15で不良と呼ばれたよ」とか「ナイフみたいに尖っては 触るものみな傷つけた」となるわけです。

勘の鋭い方は気づいたと思います。そうです、この歌詞はチェッカーズのデビュー曲「ギザギザハートの子守唄」です。

時代は変わりました。昔は悪いことをするのがカッコよしとされていた時代です。今の未成年の主張ってこんな感じに変貌していきました。昔、悪さをしていた人々が今では立派な大人になり、社会を支えている現在。Adoさんのような若者の現状を大人の基準で心配する。それに対して「うっせぇわ」と言ってるわけです。「うっせぇわ、あんたに心配される筋合いはねぇ!」といったところでしょうか。

この歌の中ある一部部分に「あなたが思うより健康です 一切合切凡庸な ああなたじゃ分からないかもね」って歌詞に深い意味があるような気がしてなりません。

私が心から尊敬する尾崎豊さんは歌っていました。

「盗んだバイクで走り出す!」「夜の校舎、窓ガラス壊して回った!」

それを聴いて「超かっこいい!」と自分では決して出来ない行為に憧れを抱いていました。社会人になってまともに働く自分からすれば、これは立派な犯罪行為です。出来るわけがありません。

この曲を作ったAdoさんは、音楽を通じて、今の世の中に対するアンチテーゼを表現しているのだと思います。だってまだ未成年、女子高生ですよ。

景気の良かった時代にぬくぬくと育った我々とは異なり、経済状況が悪化して相対的貧困層が増えてきたこの時代。さらに追い討ちをかけるようなタイミングでやってきた新型コロナウイルス騒動。もはや沈没寸前の今の日本。これからさらに深刻になるであろう就職難、経済格差に悩まないといけない今の若者たちは、今の大人たちに対して大きな温度差があることを、子どもたち自らが感じ取っているのでしょう。そう思うと奥深い歌に聞こえます。ま、全然私好みの歌ではありませんけど。

私の青春期にはこのようなアンチテーゼを盛り込んだ歌がたくさんありました。

今と違って思いっきりストレートに感情表現を歌詞に盛り込むスタイルです。特に私が共感したのは前述の尾崎豊さんとブルーハーツです。

特にブルーハーツのマーシーが歌う「チェインギャング」って歌が大好きで、医師国家試験の勉強中、ずっとリピートして聴いてました。

おそらく今の時代の価値観からすると、彼らのような歌い手は「カッコ悪い」とう烙印を押されてしまうのかもしれません。

自分という個性を埋没させ、長引く超不景気のなか、決して明るく見えない自分の未来、先行き不安な未来に漠然とした不安を抱きつつ、毎日頑張って勉強する時代なのかもしれませんね。

うーむ、なんだか真面目で深い話になってしまいました。

どんな時代にもその時代にあった楽曲というものがあり、その曲を聞くと当時の思い出が蘇る。音楽にはそんな素晴らしい力があると思います。

大学時代、心から大好きだった当時の彼女にこっぴどく振られた時、この山崎まさよしさんの「one more time , one more chance」をずっと泣きながら徹夜でリピート再生して寂しさを堪えた時がありました。

大好きな私の妻との結婚式で用いた入場曲は、木村カエラさんの「butterfly」ですが、この曲を聞くと今でもあの時の楽しい思い出が鮮明に蘇ってきます。

あ、今でもとっても幸せですよ!奥さん大好き人間ですから、私。

妻も私も毎日の子育てでてんてこまいですけどね。

長くなりましたが、もう一つだけ話したいことがあります。

息子が最近よく聴いている「YOASOBI」の「夜に駆ける」という曲や、和楽器バンドの「千本桜」。

この曲はちょっと前から流行っている「ボカロ系カヴァー曲」で有名なりました。

「ボカロ」とは「ボーカロイド」の略です。簡単に言えば、「人間ではなくロボットが歌っている曲」です。

ボカロを世界的に有名にしたのがこの「初音ミク」さんです。

私はこの歌声が世界で一番嫌いです。聴くだけでゾクッとしてしまいます。ファンの方には申し訳ないけど、私は本当に嫌いです。だってCGで作られたこの世には存在しない方が歌い、そして声もコンピューターで作られた偽物の声。これが音楽と言えるのでしょうか?

妙な高音がキーンと頭の中で響き渡り、ひどい時は頭痛ももたらします。

しかしこれも現代ミュージックの大きなジャンルとして人気を博しています。認めないとダメですよね。

YOASOBIの作詞作曲を担当しているAyaseさんも、あの「lemon」で超有名になった米津玄師さんも実はボカロ系の曲を作詞作曲する仕事から音楽業界に入ってきました。

ものすごい才能の持ち主がボカロ曲から世界へ羽ばたいたということです。ついでに言うと、Ayaseさんは宇部市出身なんですよ。こうして実績を出せるってことは、やはりこの世界にものすごい需要があり、そして才能を発揮し、世界的に認められたんでしょう。ま、実際に米津玄師さんのCD聴いてみたけど、45歳中年の私がハマることはまずないと思います。

私が音楽にどっぷりハマったきっかけになったのはBOOWYやCOMPLEXを代表とするジャパニーズハードロックです。その後、洋楽にもハマり、そして現在に至ります。

もともとロックが肌に合う私。BABY METALの曲なんて、なんだか自分にしっくりくる感じで大好きです。

時代に取り残されることがないよう、今もいろいろなジャンルの曲や新しいアーティストの曲を頑張って聴いて勉強していますが、これだ!って思える方にまだ辿り着いていません。私の音楽嗜好が昔のまま止まっているのが原因なのかもしれません。

最近ちょっと面白いサウンドを奏でるグループがあると妻から教えてもらったのがこの「King Gnu(キング・ヌー)」です。

まだ聴き込んでいませんが、かなり骨太な音楽を奏でております。

ただちょっとリズムが複雑すぎて、おじさんには理解できないビートって感じですが、面白いバンドだと思います。

このバンドの有名な曲、「白日」をガンバレルーヤの2人がカヴァーしていたのが面白くて笑えました。せっかく良い曲なのに。

キング・ヌーはバラード曲もかっこいけど、やっぱり今テレビCMで使われているハード系の曲の方が似合っているかなって思います。もう少し彼らのCDを聴き込んで、その良さを語れるくらいお勉強してみます。

今回も色々と、しかも長々ダラダラと書きましたが、私は音楽が大好きです。もっともっとたくさん素敵なアーティストが出現し、日本の音楽業界を活性化してほしいです。

私も頑張ってたくさん勉強します。

No Music , No Life !(音楽のない世界なんてありえない!)

 

追伸:延期されていた超話題作、エヴァンゲリオンの最新作がついに劇場公開となりました。が、しかし、私は一度もエヴァをみたことがありません。

と言うことで今回も興味なし。

ただ、ポスターに描かれている線路は宇部新川駅から琴芝方面に望遠レンズを向けて撮影したみたいです。監督さんは宇部市出身ですから。

これと同じシーンを撮影しようと思うと線路内に侵入しないといけません。熱烈ファンが聖地巡礼と称してここに押し寄せてくるかもしれませんが、くれぐれも線路内には入らないようにしてください。