徒然草

雪だるまの一生

寒い日が続きます。新型コロナ感染症の発生数もどんどん増えてます。もともとウイルスは低温・乾燥を好むので日本の冬はウイルスにとって過ごしやすい季節です。そろそろワクチンも始まりそうだし、明るい話題が増えるといいですね。

そんな中、宇部の病院で大規模クラスターが発生しました。70人も出るとさすがに全国報道されます。もともと高齢者が多数入院している病院なので一旦発生するとこのような事態になるのは全国的な傾向を見てもわかることです。

ただ、今回のクラスター発生場所は主に高齢者中心の施設なので罹患した方々はかなりハイリスクです。今後発生する可能性の高い重症者のケアを迅速に行えるようにすべきだと思います。

そしてお決まりの知事会見。もう知っている事実でも、県のトップがこうして発言することに重要性があると思っています。我々と一緒に戦っているんですよ、私は県民の味方ですよってメッセージが伝わると思います。原稿丸読みで本心かどうかわからない時もありますけど。

今の菅首相に必要なのはこんな姿勢ではないでしょうか?コロナ対策はほとんどの国で失敗しているのに、こんな非常事態に首相になったのは可哀想だと思います。でもこんな一国民に同情される首相ってどうなんでしょう。ドイツのメルケル首相のように、もう少し感情的になって国民に対する悲痛なメッセージを送ってくれればもう少し外出自粛を控える若者も増えると思います。

まだまだ先は長いけど、今こそ日本国民が一致団結してこの困難に立ち向かうべきです。

 

今回は先日の大雪話です。

ここ何年かで最も雪が降った(ような)先日の大雪騒動。さすがにこの日は徒歩で職場に向かいました。

「わーい、雪だ!雪だ!」って騒ぐのは犬と子どもくらいです。雪が降ると交通網が麻痺するし、車も汚れるし、ツルツルと歩道も滑るし。

昨年はあれだけ暖冬だったから、今年の寒さが身に染みます。昨年の雪の少なさでずっと好きで通っていた「瑞穂ハイランド」が閉鎖してしまいました。この大雪が昨年ちょっとだけでも降ってくれればよかったのに。

こんな吹雪の金曜日でも半袖・半ズボン投稿した息子。3学期初日から息子の強い意志を感じた我が家。前回も書きましたが、ここまでくればもう応援するしかないです。

まだ息子の通う小学校には何人もこの半袖軍団がいるらしく、時代は変わってもこの強靭な精神・肉体を持った勇者がいることにちょっと嬉しくなった私。確かに息子はこの数年全然風邪をひいておりません。定期的に風邪をひいてしまう私とは違います。これが若さなのか。それとも私が加齢からくる衰えで免疫力が低下しているのか。

仕事が終わって帰宅すると、夜なのに外で大騒ぎする我が子たちの楽しそうな大声が聞こえてきました。父を見つけた子どもたちは大喜び。そして一言。

お父さん、カマクラ作って!

いやいや、この時間から?仕事終わりで疲れてるのに今から?しかし可愛い我が子たちのため、ちょっとだけ頑張ってミニオンが入れる小さな山を作ってこの日は終了。小さな小さなカマクラですが、これで納得してくれてよかったです。

このまま雪が降り止まず、しかも最高気温も氷点下だったため、翌日になっても全然雪が溶けていませんでした。これも久しぶりの経験です。

同じ山口県でも山陽側と山陰側で全然気候が違いますからね。特に山陽側は雪に不慣れな地域で、ちょっとした大雪でもパニックになります。この日は土曜日だったので午前診療で終わり。さすがにこの大雪の中、受診される方もさほど多くありませんでした。

翌日日曜日。この日はお休みだったので朝から子どもたちと雪遊びしました。

こんなカチコチの道を走る車は少なく、近くに警察署があって見つかると怒られそうだったけど、父監修の元、息子が妹を乗せてそり引きをしてくれました。いつもは喧嘩ばっかりの2人ですが、雪の日でテンション上がっているせいか、いつもより仲良く遊んでくれました。いつもこんな優しいお兄ちゃんだったら喧嘩しなくて済むのに。

雪の中、自宅近くを散歩していたら、小野田警察署に見事な氷柱(ツララ)ができているのを発見しました。

氷柱ってよく見ると怖いですよね。これってちょっとした凶器です。簡単に折れるけど、こんなに先がとんがっています。もし頭上からこれが落ちてきたらと思うとゾッとします。

今回の主役はこの雪だるまです。

土曜日の夕方、息子と少しだけ外出している間に長女と妻で作成したらしいです。かなり大きめの雪だるま。

詳しく聞くと、途中まで2人で楽しく作っていたのに、寒くなって家の中に避難してしまった娘。そこからなぜか妻の雪だるま製作熱が燃え上がったらしく、ほとんど1人でこの大きさの雪だるまを作ったらしいです。

その武勇伝を語る妻の顔は誇らしげでした。家の庭にある葉っぱや小石まで使い、娘の手袋をつけて完成。

一体どれくらい時間がかかったのか?自分だったらすぐに諦めてしまいそうです。

そして翌日日曜日の朝、朝早く起床した私。雪だるまを確認してみるとまさかの横転。

目は空いていますが、なんだか「ふて寝」してるみたいで早朝から大爆笑した私。夜中の強風で倒れてしまったんでしょう。可哀想なので起こしてあげました。

警察署の駐輪場でゲットした氷柱を雪だるまに刺した娘。息子も「ピノキオ!嘘ついたから鼻伸びた!」と雪だるまの顔に長い氷柱をぶっさしていました。妻に怒られすぐ抜去させられていました。

しかし本当に可哀想なのはそのあとです。

お昼になってどんどん気温が上昇してきました。しかもこの雪だるまを置いている庭は南向き。もろに直射日光を浴びて徐々に溶け始めてきました。

すると重たかった頭部が徐々に首を傾けていき、なんだかこちらに悲しきお別れを告げるような眼差しに見えました。

なんだか切なくなってしまった私。この大雪で自宅周囲に数多くの雪だるまがありましたが、我が家の雪だるま同様、自分たちの役割を終え、そしてゆっくり溶けていく運命なんでしょう。はかない人生です。

そしてその時がついに訪れました。

「皆さん、さようなら。遊んでくれてありがとう!」

外で遊んでいた娘が大声で「お父さん!雪だるまが倒れて壊れたよ!」と、私を呼びに来ました。

見ると重たかった頭から階段下に倒れ、無残にも頭部が破壊されてしまいました。

なんだか雪だるまのはかない一生を見たみたいでちょっとじーんとしてしまいました。

しかしここで容赦なかったのは娘です。

倒れてしまった雪だるまにトドメをさしていました。娘は単に雪を集めていただけで、気温の上昇とともに庭の雪がなくなっていったので、この雪だるまの雪をもらいたかったんでしょう。

しかし私の目には消えゆく雪だるまにトドメを刺す姿が、あの超人気漫画、鬼滅の刃「竈門タンジロウ」にしか見えませんでした。タンジロウは最後のトドメを刺してもまだ鬼に慈悲をかける優しい心の持ち主ですからね。

この一連の娘の仕草を見ていた私は超大爆笑!屈託のない笑顔で雪だるまにスコップをぶっさす娘。この姿可愛すぎです!

まだ11ヶ月だった次女は人生初の大雪体験です。長女もこんな大雪はあまり経験がないかも。

雪を楽しそうに触り、その冷たさに驚き、そして最後は雪を食べようとしたため、慌ててストップした私。

雪って空気中のチリにくっついて落ちてくるためきれいなものではありません。ま、私が小さい頃はよく雪を食べていましたけどね。

冒頭で「雪が降っても喜ぶのは犬と子どもだけ」って書きましたが、久しぶりの大雪で大いに楽しんだのは私と妻だったというオチ。ちょうど連休だったのも幸いでした。

たまにはこんな雪もいいもんですね。でも毎年これだと困りますけど。

 

追伸:我が山口県が誇る英雄、かっすんこと石川佳純選手が5年ぶりに日本選手権を制覇しました!

最近は若手の台頭で苦しんでいたかっすんですが、このコロナ自粛中に技を磨き、そして見事に大復活優勝しました!

やはり彼女にも思うことがあったみたいで号泣していました。

美しい涙です。ベテランにしか出せない味ってものがあります。オリンピックでも大暴れしてくださいね!