徒然草

毒のある魚にご注意ください!

もう12月になりました。12月は「師走(しわす)」と言いますが、この「師」が意味するのはお坊さんとのこと。しかし我々「医師」も忙しくなるのも12月頃から。今年はコロナ騒動で受診控えが多かったような印象を受けますが、寒くなって風邪ひきさんが増えてきました。コロナ感染と間違われるのが怖いので、早めの対応が良いと思います。

まずはちょっと経済関係のお話から。

この度、大塚家具の大塚久美子さんが業績不振の責任を取って辞任となりました。この壮絶なお家騒動もこれにて一旦おさまることだと思います。

悲しき親子喧嘩でした。高級路線でここまで伸びてきた大塚家具も、久美子社長になって急に値下げ合戦に参加し、そしてニトリやイケヤにコテンパンにされてしまった結果、元社長の父が再び別会社を立ち上げ高級路線に戻りました。

久美子社長も必死でした。

会社存続に向けて試行錯誤し、派手なバーゲンセールを展開したり、ヤマダ電機の傘下に入って立て直しを図ったり、あれやこれや。

結局どれもなかなかうまくいかず、結局は社長の座から引きずり下ろされた感じで辞任となりました。無念だと思います。

やっぱりビジネスって難しいですね。かつて「マネーの虎」とかで偉そうにしていた社長さんたちも軒並み落ちぶれてしまいました。コロナ騒動もさらに追い討ちをかけたと思います。

しかしニトリはこの「おうちで過ごそう」ブームに乗っかり、営業利益を伸ばしているそうです。さすがはニトリ。「お値段以上」って感じですね。

 

今回は今年1年、私の中でずっと大ブームだった魚釣りのお話を少々。ちょっと長くなるかもしれないので興味のない方はスルーしてくださいね。

これまで散々お話したと思いますが、私は魚釣りが大好きです。もともと大学時代に少しだけ釣りをしていましたが、このコロナ騒動の中、「釣り3密を避ける!」と勝手に決めつけ、機会あるごとに色々な釣り場に出かけました。

数々の釣りの中で、私が最も好んでいるのは「キス釣り」です。砂浜から沖に向かって仕掛けをぶん投げるのが超快感で、しかもキス独特のアタリがたまらなく気持ちよく、色々な砂浜に出向きました。

今回は釣果自慢や大物自慢はやめておきます。いろんな釣り場で釣り上げた「毒魚」についてお話しします。

まずは夜釣りの定番、「ゴンズイ」から。

私は朝早起きが大得意なので、魚釣りは夜明け前の、いわゆる「朝まずめ」時間を狙って出かけます。まだ真っ暗の中で釣りを開始すると、この夜行性のゴンズイがよく釣れます。ヒゲや背びれに毒があるらしく、釣れたら触ることなくすぐに逃します。ぬるっとして気持ち悪いし、なんだかナマズみたいだし。ゴンズイは群れを作って泳ぐ魚です。ゴンズイの群れは団子状になっているため「ゴンズイボール」とも呼ばれています。

ただ最近、義父から得た情報によると、ゴンズイって結構美味しい魚らしいです。でもなんだかイメージ悪いので食べる気が起きませんけど。

続いて、これまた毒魚の定番「バリ」です。正式名称は「アイゴ」と言います。

これも立派な毒魚です。背中とお腹のヒレの先端に毒が含まれており、触ると結構痛いそうです。知識はあるので触ったことはありませんけど。

バリが釣れた時は強烈なヒキを感じることができるので、釣る側の人間としてはとっても楽しい魚ですが、毒はあるしさほど味の良い魚でもないし。

ということでバリが釣れた時は即リリースします。

続きましてこのお魚。見るからに毒々しい顔つきとトゲトゲ感。

「私は毒魚ですよ!」って明らかに主張している超グロテスクな魚。

この魚は「オニオコゼ」と言います。実はこの魚って超絶美味なんですよ!しかもかなりの高級魚です。これが釣れた時は思わず「よっしゃー」って叫ぶほどです。背中からニョキニョキと生えている突起に毒針があるそうです。釣れた時は慎重にこの全ての毒針をハサミで切り落とします。ここで注意が必要なのは切った毒針を堤防に放置しないことです。切った後も毒性は保たれているようです。丁重に海に投げ捨ててくださいね。

オニオコゼの毒の強さはそんなに強くないそうで、少し熱を加えたらすぐに失活するそうです。お刺身で食べるのが一番美味しいそうですが、流石に生で食べる勇気が出ず、何度か釣れましたが、毎回唐揚げにして食べております。この唐揚げがフワフワとした身で絶品なんです。

ちなみに息子からの情報によると「オニオコゼは浮き袋を体内に持っていないから海底を這って移動するんよ!」とのこと。確かに釣れた時は死にかけで動きの悪いアジや、すでに死んでしまったサバに食いついてきました。活きの良いエサには食いついてこないようです。息子のウンチクも時には役立ちます。息子は図鑑大好き人間だから魚に超詳しいです。

続きまして、釣れたのに嬉しくない魚シリーズです。

まずはコイツから。この憎たらしい顔をした魚は「堤防の嫌われ者」と勝手に呼んでいる「エソ」です。

かまぼこの原料として有名な白身の魚ですが、如何せん小骨が多く、そんなに美味しい魚ではありません。そもそもこの顔が憎たらしい。しかも口には小さなキバがたくさん。とても怖い顔しています。しかも大きさの割に釣れた時のヒキがそれほど強い魚ではなく、釣れた時は大体「うぇー、エソかよ!」って叫びながら即リリースします。エソに何の罪もないんですけどね。

後、写真にも残していませんが大体リリースする魚として、コッパグロ(小さなメジナ)、小さなカサゴ、うりぼう(イサキの幼魚)、ヒイラギなどです。この魚たちにも罪はありません。

これは番外編。堤防でチャリゴ(小さなタイ)が釣れた際、突如上空からトンビがその魚をかっさらって行きました。素直に捕まえて逃げればいいのに、バタバタ暴れたもんだから、釣り糸が絡まりそのまま海中へドボン。でっかいトンビだったから、勝手に釣り糸が切れるだろうと思い、頑張って引っ張っていたにも関わらず、こんな時に限って使っていたラインがフロロカーボンという超丈夫な糸だったのでなかなか切れず。最初は大暴れしていたトンビも力尽きて動かなくなりました。結局浅瀬まで引っ張り、絡んだ糸をトンビに威嚇されながらも外してあげ、そして元気にお空に帰って行きました。2度と邪魔しないでくれよって伝えておきました。

もう一つも番外編。山陽小野田市の刈屋漁港に行ったら大体毎回釣れる?というか引っかかるワタリガニちゃんです。

根がかりかな?って思っていたら、何とかリールが巻けるため、そのまま頑張って引っ張ってくると大体コイツが針に刺さって暴れて浮いてきます。前回ひかかったワタリガニは結構な大きさだったので、自宅に持ち帰って蒸して食べました。卵ぎっしりで美味しかったです。

釣りは楽しいですね!これからどんどん寒くなってくると、あの美味しい魚、マトウダイが釣れ始めます。

その前は冬に備えて荒食いする大型のキス、いわゆる「落ちギス」が釣れます。まずは年内にもう一度だけキス釣りに行こうと計画しております。

今シーズンも目標だったヒラメちゃんには出会えず。まずは3、4月に大型となりアジに喰らい付いてくるアオリイカを釣り上げるのが当面の目標です。でもまだヒラメを釣り上げる夢は継続中です。

いやー、釣りって楽しいですね!毎日でも釣りに行きたいです!

「釣りキチ三平」ならぬ、「釣りキチ新平」ですから!

 

追伸:上述した「釣りキチ三平」の作者、矢口高雄さんが膵臓がんのため先日死去されました。

釣り漫画の先駆けだった本作品。名作でした。

謹んでご冥福をお祈りいたします。