2月中ば。寒波襲来には参りました。雪が降ると車がドロドロになって汚れます。こんなに雪が降ったシーズンも珍しいので、スキー場に行けばよかったと後悔しております。
まずは余談から。
毎年リニューアルする「スーパー戦隊シリーズ」の最新作を聞いて笑ってしまいました。
なんと「ゴジュウジャー」。そうです。スーパー戦隊の歴史はゴレンジャーから始まってついに50年目突入です。
ん?50年。そうです。今年の5月に50歳になる私とスーパー戦隊シリーズは同じ年なんですよ。
これから色々とテレビCMが流れると思いますが、その度に「ゴジュウジャー!」って言われると、「うるせーよ!」ってツッコミを入れてしまうかもしれません。50歳を強調するんじゃない!って勝手に思い込んでしまいました。
今回はホンダと日産の経営統合破談について考えてみました。車関連話は長くなりますので、興味のない方はスルーしてくださいね。
期待していたホンダ・日産の経営統合話があっという間に破談となってしまいました。
今ものすごい経営危機を迎えているのは、ホンダではなく日産自動車の方です。今年度の利益減がなんと90%以上なんですって。特に北米での販売不振が響いたのと、中途半端なEVシフトが裏目に出たようです。EV戦略で失敗したのはベンツもBMWもフォルクスワーゲンも同じです。
電気自動車嫌いの私からみたら、「ほらね、私が予言した通りでしょ。ザマァみろ」って感じですが、日産に関してはかなり心配です。
かつては「技術の日産」として素晴らしい車を何台も輩出してきました。
特に最近出てきた日産Z、その中でもNISMOバージョンは世界に誇るレベルの名車です。
昔はスカイラインとかシルビアとか180sxとかのスポーツカーはもちろん、大衆車のマーチやブルーバード、高級車のシーマとかフーガ、SUVならテラノとかサファリなど歴代名車がズラリ。さらにはパイクカーとしてパオとかフィガロなども発売しており、独創性にも優れた車メーカーでした。
かなり前にも経営破綻の危機を迎えた日産。そこでとった策略がフランス自動車メーカー「ルノー」との提携です。
ルノーから派遣された鬼社長、カルロスゴーン氏が大胆なリストラ策と車種の整理(発売していた車の種類を減らした)を行い、経営が上向きになった瞬間、ゴーン氏は訴えられ、レバノンに逃亡してしまいました。それでもまだ日産自動車はその時は頑張っていました。
最終的にはルノーの傘下から出世し、株の保有比率も同等まで上げることができました。
ルノーが怖いのは、株の15%をフランス政府が保有しており、何かと政治的な介入が入ってしまうということです。
日産は数年前から三菱自動車を同じグループに取り込んでいますが、皮肉なことに、最近の三菱自動車は販売好調で、日産ほど悲劇的な状況にはなっておりません。
そこで出てきた話が「ホンダとの経営統合」です。
これからの電気自動車シフトへの方向転換は時代の流れで仕方ないですが、開発にはもの凄い投資が必要です。ヨーロッパのメーカーが「ガソリン自動車廃止!」と叫んでEVシフトして頑張っていましたが、中国からやってきた黒船BYDが格安電気自動車を発売し、一気にシェアを奪っていきました。今のEV車の主力はテスラとBYDです。私は死ぬまで絶対に買うことはないメーカーですけど。
ホンダが日産に求めていたのは大胆なリストラ策や工場閉鎖などスピーディーな対応であり、そのことに関してモタモタして動けなかった日産。
仕方ないから「ホンダの子会社にならないか?」って提案したら、日産幹部が大激怒。一気に破談となってしまいました。合併したら世界第3位の巨大車メーカーになれたのに。
日産自動車の幹部が怒るのはよくわかります。馬鹿にされた気分だろうし、何よりも重役の方々の役職がなくなってしまうし、さらにはお給料が下がる可能性大ですから、反対するのは当たり前です。数年前のルノーとの提携話が出た時と全く同じ状況です。
しかし、ここまでくれば日産経営陣の無能さが目立ちます。今更保身に走っても未来は見えないのに、そのことに気づかないバカ経営者。数年後には日産自動車が倒産する可能性が高いと私は予想しています。ホンダも現状を考えると提携しない方が無難だったと思っています。
ただ、台湾の大企業「ホンハイ」が日産に買収話を持ちかけているという噂。ホンハイの得意分野は電子機器です。第二のBYDになろうとしている下心丸見えです。
日産は私の好きな車がたくさんあります。このまま衰退していくのは悔しいです。何か秘策はないんでしょうか?もともと「技術の日産」って有名でしたからね。
日産が最近推している技術が「e-Power」です。
テレビCMなどでやたらとアピールするので皆さんご存知だと思います。
アクセルを離したらもの凄いエンジンブレーキが発生し、ブレーキを踏まないでも車を止めることができるシステムで、このエンジブレーキ使用時の回生エネルギーをバッテリーに溜め、充電しながら走るという技術です。一昔前のeパワー車に試乗したことがありますが、このワンペダル走行スタイルはとても違和感がありました。なんだか車がギクシャク、バタバタしてました。これって慣れるまで大変だし、同乗者は間違いなく車酔いしてしまいます。そこを踏まえ、最近のeパワー車はそこまで極端なエンジンブレーキを使わず、最後は本当のブレーキペダルを踏んで停車するように改良しているみたいです。昔のプリウスもエンジブレーキが凄すぎました。
eパワーとハイブリッドって違うの?って思っている人が多いと思います。私なりの解説を。
わかりやすい模式図を見つけたので、これを使って解説します。eパワーとハイブリッドの大きな違い、それは「エンジンが動力源に繋がっているかどうか」です。
図を見てわかるように、eパワー車のエンジンは完全に「発電専用」となっており、走りに関わる動力源に全く繋がっておりません。
ハイブリッド車は、その名の通り、ストップ&ゴーの多い街中では主にモーターを使用して走行し、ガソリンエンジンが動いたとしても、主に発電目的に利用しているだけです。しかし、高速道路など速い速度で走る場合や、長距離の移動など、モーターだけでは動力が足りないと判断した時にはエンジンが動力源と直結し、エンジンの回転を上げて走りを助ける仕組みになっています。
ちなみに我が妻がホンダのハイブリッド車に乗っています。街中ではEV走行が主体なのでとても静かに走りますが、高速道路に乗った時にはエンジンが「ブイーン」とけたたましい音を出して走りの手助けをします。ただこのエンジン音がうるさいのが嫌いな私。
主に発電を主とし、走りのエンジンとは異なる小さなエンジンを積んでいるので仕方ないことですが、この辺りはトヨタのハイブリッドシステムの方が数倍も上手です。
トヨタの最近のハイブリッド車は、エンジンがかかったかどうかわからないくらい静かにサポートしてくれます。ここはハイブリッド技術の歴史の長さにもよると思います。
ちなみに私も最近久しぶりにトヨタ車を購入しましたが、ディーゼルエンジン搭載車なので、ハイブリッド技術とは全く無縁でございます。でもこれこそがトヨタの戦略。完全に今の現状を数年前から予想していたトヨタ自動車。そのトヨタが掲げたのが「全方位戦略」です。国の事情に応じてハイブリッド車、ディーゼル車、EV、レクサスみたいな高級車をうまく使い分け、世界各国でトヨタ車が売れております。このような努力を続けているからこそ、トヨタは世界一のメーカーを維持しております。欧米メーカーが選択した「EV一辺倒」だけでは生きていけないっていち早く気づきました。ドイツメーカーもこんなに中国が侵略してくるとは予想していなかったはず。
話がそれてしまいました。
繰り返しになりますが、日産eパワーの最大の弱点が高速道路走行、長距離走行であり、巨大な車市場である北米で日産が全然売れないという状況に陥ってしまいました。
広大な国土をもつアメリカや中国では長距離運転が当たり前で、日産のeパワー車より、他社のハイブリッド車の方が効率的に走れることがバレてしまいました。その結果、90%を超える利益低下を生み出したということです。
さらにいうと、EV戦略を推し進めてきた各国も、都会地域は別として、田舎ではEV用の充電ステーションの設置が進んでおらず、不便さが目立ったこともあり、EV車販売も現在下火傾向です。さらには寒い季節にバッテリー効率が思いっきり下がってしまうため、北欧のような寒い国ではEVが大不評のようです。
国土が狭く、主に買い物などのチョイ乗りをする方にとってはこのeパワー車はとっても効率的なものです。EV車のように充電ステーションが必要になりませんからね。
ホンダ側からしてもこのeパワー技術は欲しかったと思います。主にフィットや軽自動車などに積むにはとても良いエンジンですから。
MAZDAやスバル、スズキに関しては、もはや自前の技術と資本だけでは生き残れないと、早々と決断してトヨタ自動車と資本提携を結んでおります。MAZDA車のハイブリッドもトヨタの技術を流用させてもらっています。
果たして、これからの車業界はどうなっていくんでしょうか?
車好きの私からすれば、個性的な日本の車メーカーがこのまま残ってくれることがありがたいけど、アメリカでさえ車会社が激減してるのが今の現状です。おそらくこれから日本の車メーカーも数が減っていくことでしょう。寂しいです。
ついでにアメリカ話を一つ。
クソバカ大統領が自動車に関しても高い関税をかけることを決定しました。今アメリカが抱えている貿易大赤字のうち、かなりの割合が自動車産業経営不振、輸入過多によるものだからです。
なぜアメリカ人がアメ車をあまり買わず、輸入車を選んでいるかをわかっていないクソバカ・トランプ。
アメ車はアメ車の独特の文化があります。実は私もアメ車への憧れが強いです。
高性能のアメ車が増えてきましたが、まだまだベンツやBMW、レクサス級の素晴らしい高級車は少ないし、あの大谷翔平選手でさえアメ車ではなく、ドイツの名門スポーツカーであるポルシェに乗っています。
関税をかけて値段をつり上げると何が起こるか。それは外車値段の高騰です。関税って諸刃の剣であり、インフレで苦しんでいるアメリカ国民がバイデン大統領を引き摺り下ろしたのに、さらなるインフレに進みそうな政策を推し進めるバカ大統領。
今後の自動車産業を考えると、ドイツ車に負けないような、世界に誇れるくらいの素晴らしいアメ車を開発するという考えが普通なのに、そこを無視する馬鹿。アメリカ車業界が荒れそうです。
ただ、馬鹿トランプの政策を冷静に見てみると、意外にも筋が通っているものも数多くありますし、日本国民である私でも共感できる事例が多くあります。
もともと不動産業ビジネスマンだったこともあり、かなり合理的な考えを持っているんでしょうけど、彼の下品さが絶対的に許せないんです。本当に下品です。大嫌いです。振る舞い方も話し方も大嫌いです。テレビで顔を見るだけで吐き気がします。同じ政策を別の政治家がやってくれるなら応援したいです。日本国民ですけど。
またまた話がそれました。
このブログ内で何度も書きましたが、よほど激しい法律ができない限り、私はEVを買うことはありません。でもいつか自分もEVに乗らないといけない時代がやってくると思っています。それまでは純ガソリンエンジンを運転して楽しもうと思っています。
次に狙っているのがHONDAの「シビック・タイプR」です。
今時珍しい、マニュアル車のみの設定で、当然ハイブリッドなどなく、純ガソリンエンジン車です。しかも珍しく4ドア。これなら家族での移動もなんとか出来そうです。ただ、人気がありすぎて現在販売停止中です。このまま終売となるのか、もしくは再販されるのか。もし予約できたとしても2、3年待ちとのこと。夢のまま終わってしまうかもしれません。
そんな中、車変態でマニュアル車大好きな私に、衝撃のニュースが飛び込んできました。
なんと今年の4月から自動車学校の制度が変更され、まずはオートマ限定免許を取得し、希望者のみ追加でMT教習を受けることになるそうです。
確かに最近の若者はほぼAT限定免許みたいです。受講時間が短い分、教習所の料金も安いのがメリットで、さらにいうと、今の車業界でMT車って本当に少なくなってしまい、一部のスポーツカーや軽トラなどに特化されたものになってしまいました。MT車を探す方が大変です。
だからこそ言おう!
若者よ!今こそマニュアル免許をとりなさい!そしてマニュアル車を買いなさい!運転がめちゃくちゃ楽しいぞ!
(今回のオチ)
追伸:私の地元、山陽小野田市で大雪が降った夜、息子を厚狭駅まで迎えにいくことがありました。
坂道が多くて山側を走る国道2号線は危ないだろうと思い、あえて遠回りして在来線側から回って厚狭駅新幹線口に行きました。
するとその夜のニュースで国道2号線の立ち往生事件を知りました。ちょうどこの時、2号線に登る道を避けた私。
これってまさに「野生の勘」が働いたんでしょう。
私は現在四駆の車に乗っていますが、四駆の最大の武器はやっぱり雪道走行です。息子を迎えにいく時間のかなり前に出発し、広い駐車場で車を運転しながら我が技術の向上に努めておりました。雪道運転はとっても楽しいですが、くれぐれも周りの皆様に迷惑をかけない運転を心がけてください。私が言うことではないけど。