なんだか急に暖かくなってきたけど、相変わらず寒暖差が激しい毎日です。こんな気温のアップダウンが喘息持ちには本当に嫌です。やっぱり春は嫌いです。
まずは地元ローカルネタを。
3月20日より、地元ガチャガチャが始まりました。宇部市内のスーパー「アルク」の二店舗と常磐公園だけで購入することができます。
「レッツ09」とか、食堂「アマゾン」とか、「ときわ丸」など、宇部の懐かしい施設や飲み物など、私の年齢ではたまらないものばかり。
その中でも特に気になったのが「かふぇれすと・らいぶ」のキーホルダーです。
らいぶは医大勤務時代に何度もお世話になったお店です。
深夜遅くまで開いており、夜中まで飲んだ後、締めの「カツカレー」を食べに行ってました。
当時の先輩が「飲んだ後の締めはカツカレー」というよくわかんない文化を持ち込み、お腹いっぱいだったのに深夜2時にカツカレーを食べてた若き頃。この歳になった今では絶対に無理なリレーです。確実に翌日もたれますし、そもそも飲んだ後にカツカレーを食べようという気持ちにはなれません。
で、ガチャ開始翌日にお店に行ってきました。出てきたのは「カッタくん」や「ときわ丸」。その2日後にも宇部に行く用事があったのでもう1回チャレンジ。結局「らいぶ」は出ず。
そんな話をクリニックスタッフとしていたら、若い医療事務のお父さんが私と同じ世代でガチャをしたらしく、この「らいぶ」を引き当て、これを欲しがっていた私にプレゼントしてくれました。
お父様にはお礼のビールをプレゼント。
目的を達成したのでもうガチャをすることはありません、多分。1回300円もするのに、私の後ろにはガチャ目的で数名並んでいました。見るからに同世代です。
わが街、山陽小野田市でも「山陽小野田ガチャ」すればいいのに。「せめんだる」とか「とっくりがま」なんかが選ばれるでしょうね。
今回もWBC話。これで最終回となります。長くなるかもしれないけどご勘弁を。
さぁ、待ちに待ったアメリカとの決勝戦!この両チームの決勝対決を楽しみしておりました。
国旗を持って入場するなんて粋な演出です。アメリカチームはキャプテンのトラウト選手が国旗を持っていました。日本代表チームは、もう暗黙の了解でしょうけど、大谷選手が国旗を持って入場。まさか最後の最後にこの二人の対決が見られるなんて、この時には想像もしていませんでした。
この大会で栗山監督はあえて日本チームのキャプテンを決めなかったそうです。実質はダルビッシュ有選手が影のキャプテンだと思いますが、選手の自主性を尊重するためにもキャプテンは不在とのことでした。
まぁ、この栗山監督の人柄が大谷選手をアメリカから呼び寄せたんでしょうけど、実は大会の始まるかなり前から渡米して、日本人メジャーリーガーのWBC出場交渉を熱心に行なっていたそうです。
だって今年メジャーに初挑戦する吉田選手ですらメンバーに参加したんですよ。巨額の契約金を支払って移籍してもらったチームとしては、メジャーと関係ないところで怪我をされたらたまったもんじゃないです。
プエルトリコの抑えのエースの怪我だってそうです。
ただ、彼の場合は激戦を制して大騒ぎした時にメンバーに抱きつかれて怪我したんだから、所属チームのメッツとしては怒り心頭でしょう。だって5年150億円の契約金ですよ。お金の話をするのはどうかと思うけど、アメリカ的発想からすれば、これも立派なビジネスですから。
今シーズンを棒に振ってしまったディアス選手。少しでも早くに回復して元気な姿で現場に戻って欲しいものです。
少し試合前のお話を。
この決勝ラウンドのトーナメント表を見て、あのドミニカ共和国がいないことに驚きました。残ったチームの中で対戦すると嫌だなって思ったのはキューバとプエルトリコです。
キューバ代表には日本のプロ野球チームで活躍している選手が多く、特にソフトバンク所属のモイネロ選手なんて、巨人が全く打てなかった嫌な投手です。
プエルトリコも2013年のWBCで日本代表が惜敗し、嫌なイメージしか持っておりません。
いざ、蓋を開けてみると、アメリカがキューバを圧倒して勝利し、これまでベスト4に入ったこともないメキシコチームがプエルトリコを下して上がってきました。どちらも勢いのあるチームです。アメリカも予選で結構苦労していましたが、ここにきてノリにのってきました。
そんなメキシコチームに日本が劇的勝利したのは前回のブログで述べたとおりです。
さぁ、バリバリのメジャーリーガーが揃ったアメリカとの対戦です。またまたいやらしいお金の話ですが、アメリカ代表選手の年棒総額は500億円です。なんと日本の3倍!それだけすごい選手が揃っているということです。
日本の先発は今永投手。元々はメキシコを難なく退けて、山本投手が先発予定だったはず。
メキシコ戦大苦戦の末、おはちがまわってきた今永投手。しかし先発した彼の表情はなんだか吹っ切れていました。
自分が長いイニングを投げなくても、日本には鉄壁のリリーフ陣がいるし、もしかしたら大谷投手も投げるかもって話も出てましたからね。
さすがはアメリカ打線。いきなりソロホームランで1点先制しました。
しかしここで登場した村神様こと村上選手が前日の勢いそのままに、いきなりの同点ソロアーチ。
村上選手らしい、打った瞬間ホームランってわかる衝撃の打球がスタンドまで飛んで行きました。
ここで結果を出した村上選手。このままメキシコ戦で負けていたら、彼の今シーズンのペナントレースはメンタルがやられてボロボロになっていたと思います。
ここからは日本のリリーフ陣の出番です。
戸郷選手や高橋選手が好投し、何度か迎えたピンチも切り抜けました。
トラウト選手から三振を奪った戸郷選手の球は見事でした。
ドラゴンズの若きエース、高橋投手も中村捕手の好リードに支えられ、見事零封です。
やはり今回の日本代表の強さは中継ぎ投手陣だよなって改めて認識させられました。
その後に出てきた大勢投手も伊藤投手も中継ぎ登板で失点ゼロ。二人とも球が速いし、変化球もキレッキレですからね。
強烈アメリカ打線を封じ込めました。それなりにヒットは打たれましたが、要所要所で決め球をズドン。さすがです。
この二人がメジャーでも通用することがアメリカのスカウト陣にバレてしまいました。
その後も緊張した展開が続き、どちらに点が入るかで雰囲気変わるだろうなって思っていました。ヌートバー選手のゴロで1点勝ち越し、その後に待望の一発が飛び出しました。
我が巨人軍の四番打者、岡本選手のソロアーチです。
前日はフェンスギリギリでホームランボールを取られてしまったので、今回はフェンスを大きく超える特大アーチで仕返ししました。
岡本選手は今年から坂本選手よりキャプテンを引き継ぎ、彼が今後のヤングジャイアンツを引っ張っていかないといけない存在です。
この決勝戦ホームランは自信になったと思うし、本当に貴重なタイミングで打ってくれました。
その後に出てきた中継ぎ投手はなんとダルビッシュ有選手。決勝戦はもう投げられないって言ってたのに、所属球団の許可をもらっての登板です。ソロホームランで1点取られましたが、これも最後のドラマに繋がる伏線となってしまいました。
最後の最後は、まさに映画や漫画のような展開。
最後のクローザーに指名されたのは大谷投手。これはもう代表選手みんなの総意でしょう。彼が打たれて負けたらもう納得するしかない。
で、いきなりのファーボール。え?ランナーたまってトラウト選手と勝負?って思っていたら、まさかの次バッターが引っ掛けて見事なゲッツー。これで2アウト、ランナーなしです。
ここでまた、え?って思ってしまいました。
最後の対戦打者がトラウト選手なんて劇的な展開。トラウト選手はメジャーMVPを3度も受賞した、現役メジャー最強打者です。しかも大谷選手が所属するエンゼルスの同僚。ものすごいラスト対戦となりました。優勝決定シーンってこれからもずっと語り継がれると思いますが、こんなドラマチックな対戦ってなかなか無いと思います。
この展開ってどこかで・・・
そうです。
私の幼少期に大ブームとなった、あだち充先生の代表漫画「タッチ」です。
かっちゃんを交通事故で亡くし、その意思を継いだたっちゃんが甲子園県予選で、永遠のライバルである須見工業の四番打者である新田くんとの戦いを彷彿とさせました。
これは私世代の人間の大半は知っている展開です。
かっちゃんが守護霊のようにたっちゃんに乗り移ったような豪速球で、見事新田くんを三振に打ち取り、明青学園が見事甲子園出場を果たしたという、まさに漫画界の歴史に残る名勝負です。
そのまま明青学園がその年の甲子園優勝を果たしたのはちょっと出来過ぎで興醒めでしたけどね。
今回の大谷・トラウト対決は上杉達也・新田明男対決とそっくりでした。
結果はみなさんご存知の通り。
最後は強烈なスライダーで空振り三振、ゲームセット。
最後に投げたスライダーは恐ろしいくらいキレてましたね。40cm以上曲がったそうです。なんだか最後に直角に変化したような鋭さでした。これにはトラウト選手もきりきりまいです。
こうして大いに盛り上がったWBCも、日本チーム優勝という最高の成績でフィナーレとなりました。
大いに目立った大谷選手が最後まで主役を演じた「大谷劇場」のような展開になってしまいましたが、やはり今回の最大の強みは「素晴らしい投手陣(特に中継ぎ陣)」だったと思います。それと、それぞれクセのある投手を見事にリードした甲斐捕手、中村捕手、大城捕手。彼らも裏のMVPです。
やっぱりWBCって面白いし、盛り上がりますね!
日本の国技は野球だなって改めて感じました。色々な国際大会などを考慮した「世界野球ランキング」で日本は堂々の1位ですからね。
ちょっと心配なのが、参加したメンバーのメンタル面、いわゆる「燃え尽き症候群」が心配です。
極度の緊張感の中で試合をしていたので、その疲労感は凄まじいと思うし、そして何よりも使用してたボールが日本や球界の公式球とは異なるため、ちょっとした投げる時の違和感、打つ時の違和感が残っていなければいいけど。
実はこれまでの大会で激闘を繰り広げてきた後の選手たちの成績ってほぼ軒並み低下しております。この大会を言い訳にはしていないと思うけど、明らかにパフォーマンスダウンしております。日本のペナントレースも始まりました。これから変な後遺症などなければいいけど。
ちなみに大谷投手が三振を奪ってゲームセットになった瞬間、ベンチから代表選手が祝福のために飛び出してきましたが、なんと身長が172cmくらいしかない吉田選手がベンチの柵に引っかかって豪快に転んでおります。
この後元気にグラウンドまで走ってきたので怪我はなかったと思いますが、この勢いで怪我をしていたら、プエルトリコのディアス選手の二の舞ですから。
今回の大会でMVPに選ばれたのは満場一致(?)で大谷選手でした。ま、これは納得。
自分が選ぶベスト3選手は他にいます。
予選のMVPはやっぱり「たっちゃん」こと、ヌートバー選手でしょう。
明るい雰囲気を持ち込んだのはもちろんですけど、予選の第一、第二試合で見せた超絶スーパーキャッチは本当に見事でした。
国際大会の入りは難しいと、これまで大会を経験してきた選手は皆口を揃えてこのことを話します。当然今回の若い日本代表メンバーのほとんどは国際試合の経験がない選手ばかり。そんな緊張感の中で飛び出したビッグプレー。単なるアウト一つをもぎ取っただけではなく、「これで行けるぞ!」ってものすごい勇気を与えてくれた彼の美技でした。その後の快進撃も彼のおかげだと思っています。
自分が選ぶ大会MVPの第2位はダルビッシュ有投手です。
2009年の優勝メンバーであり、胴上げ投手でもあった彼。実は決勝戦の韓国戦の最後に抑えを任されたにもかかわらず、3-2からまさかの同点打を打たれて追い付かれ、延長戦に突入してしまった原因を作ったのも彼です。
結果的には絶不調だったイチローの見事な勝ち越し打を演出し、10回裏をピシャリと締め、優勝トロフィーを獲得したという壮絶な決勝戦を経験したことが大きなきっかけとなり、その後のメジャーでの活躍はご存知の通り。
そんな大きなプレッシャーの中で押しつぶされそうになった中での優勝を経験したダルビッシュ選手は、今回は一番の年長者、国際大会の経験者、メジャーリーグでの大活躍など全ての経験を持って参加し、そしてこれから伸びていくであろう若手選手に惜しみもなく知識や技術を教え込んだ彼の功績は、これからの日本プロ野球界にとっても大きな大きな財産となります。積極的に飲み会などに参加した姿をSNSで投稿する彼の仕草も自然でかっこよかったです。
やはり今回のMVPは前回のブログでも書きましたが、栗山英樹監督でしょう!
これまでの監督像とは大きく異なり、若い選手たちの自主性を重んじ、そして心から選手を信じ、データ野球とは全然異なる、心温まるハートフル野球でここまで勝ち上がりました。
今の若い選手たちは、他のスポーツや五輪競技の選手たちもそうですが、メンタルトレーニングもしっかり行っており、大舞台でも怖気付くことなく、最高のパフォーマンスを発揮できるメンタルを兼ね備えております。一昔前の日本人選手にはなかったメンタルの強さです。
サッカーW杯の時もそうでしたが、日本人選手の身も心も強くなったのはやっぱり海外へどんどん飛び出し、世界クラスの選手たちと切磋琢磨してきたことが一番の要因だと思っています。野茂英雄さんが飛び出し、それからどんどんメジャーリーグへ日本人選手が移籍し、そして活躍する姿を見て、日本の野球界もさらなる発展を遂げました。
そんなメンバーを束ねるのは「栗山流」がベストなんだと思います。
かつて名将と呼ばれた星野仙一監督も根性論中心の「星一徹式教育法」だったし、ID野球と言われた野村克也監督の教えも、今の若い野球選手たちには心に響かないと思います。
自分もこれまで「根性論」教育で育ってきた世代です。今後、若い先生たちに物事を教える機会があれば、「栗山流」で行こうと思います。
現在、栗山監督は北海道の栗山町に住まいを構え、「栗の樹ファーム」で農業をし、畑の一部を野球場に作り替えて運営しているそうです。
これってケビン・コスナーさん主演映画「フィールド・オブ・ドリームス」そっくりですよね。映画の中ではトウモロコシ畑を野球場に改築したお話ですけどね。あ、マニアック話ですみません。終始マニアックですけど。
最後の最後にマニアック余談を。
栗山監督は選手時代より監督時代が長い、異例の野球選手です。しかも当時としては珍しい国立大学(東京学芸大教育学部)の出身で小学校教諭の免許を持っていたと思います。
自分も現役時代のことは記憶の片隅にしかないけど、ヤクルト時代、守備の上手かった選手だったような気がします。
しかも彼は端正なマスクでモテまくったらしく、これはとある噂ですが、モテすぎて結婚女性の相手選びが厳しすぎるらしく、今でもずっと独身みたいです。
この話は本当か嘘か知りませんが、現在独身なのは事実です。
色々あって、まだまだ語り尽くせない野球談義ですが、これまでずっとダラダラと好きなことを書いてきたので、これにてWBC話は終わりにしようと思います
あー、疲れた。
追伸:最後もWBC関連の素敵なお話。アメリカからJALのチャーター機で成田空港に帰ってきましたが、勝利を祝して飛行機に放水の粋な演出。
こんなにも日本国内が野球熱で盛り上がるとは、選手も監督も想像していなかったでしょう。
素敵な夢を見させてくれてありがとうございます!日本野球最強!日本野球最高!
で、今シーズンのジャイアンツ頑張れ!!!!